「ユメミルクスリ」Case1 Bullying ~白木 あえか~

「白木あえか」シナリオ感想です。

シナリオに長さはないけど、始まりから終わりまでしっかりしているので「長さ」に関しては何の不満もありませんが…これが本当に最善のENDだったのだろうかてモヤモヤした気持ちになった。

今回のシナリオは「Bullying」すなわち「いじめ」です。
この題材だと同ライター「田中ロミオ」さんが後にライトノベルとして発売した「AURA」と近いものがありますね。
自分はそっちを先に読んでいたのですが、この「あえか」シナリオはあの時と同じような心境でした。

ですが、「AURA」ではPOPな要素もありましたので(その辺は[ねこ子]ルートに行ってるのかな)、後半の展開はコッチのが見てて苦しかったです。


シナリオの方は前半、予想に反して寒いギャグっぽいのが散りばめられていたので「え?この内容で…嘘だろ」と不安な立ち上がりだったですが、中盤~後半にかけては各ルートの「題材」が生きてくるので良かったです。

シナリオを書いているのは「ユメミルクスリ製作委員会」という事なので、企画のロミオさんはノータッチなのか、それともちょこちょこ書いているのか知りませんが、ロミオさんのテキスト比べても「そこまで」違和感あるものでもなかったです。

この作品が「AURA」に通じたんだと思いますが、「いじめ」描写はリアルです。

いじめる側の描写というより、「見ている側」が強調されてるシーンが多いです。
その「見ている側」の心理がもの凄く良く伝わってくる文章があったので一つ引用します。

『自分にされたのでは無い―安心感』

『アイツだから仕方無い―優越感』

『自分にはそんな事されるハズが無い――安心感』

この三つが、無意識に循環する。そして、導き出される結果。

『自分には関係無い―――無関心』


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[素晴らしポイント!]

題材いいよね。
こういう社会問題にだけ突っ込んだ話は美少女ゲームとしては少ないですし、簡単に解決させて皆HAPPY!てなりそうですけど、この「あえか」シナリオで見る事のできる凄くリアルな学校社会の「いじめ」描写。

若干極端な感じもありますけどね、ガイトとか教師とか

尺的な問題というか、今作は「いじめ」だけに絞った作品ではないので掘り下げなかったのだと思いますが、「AURA」の方はクラスのグループなんかまで詳しく書かれてて、よりリアルに感じました。
ですが、クラス1の権力者とその他の構図など重要な部分の下地が全てココに!て感じでした

正直ゲームをやる前、自分の中での評価ポイントは「企画:田中ロミオ」の1点のみだったのですが、それと同じかそれ以上の魅力がこの「ユメミルクスリ」にありました。

原画:はいむらきよたか

「とある魔術の禁書目録」のイラストですっかりおなじみの絵として世に出回ってますよね。あの「灰村キヨタカ」さんが原画を務めておられます。
この方の最後の美少女ゲーム原画のお仕事でもあるわけですね。今のところですが

凄い良いです。
キャラクターも良いんですが、塗りですかねあの淡い感じは。
じっと見てたらボヤけてきて溶けてくるんじゃぁ~とも思いました。

「絵」単独で見ても素晴らしいのは当たり前なんですが、この「ユメミルクスリ」という作品とのマッチ具合がハンパないです。

凄い相乗効果だ。

あと忘れちゃいけないBGM。
これも相当作品内容と絵にマッチしてます。


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[物語について]

で、本題なんですけど
本当にこれはイイENDだったのだろうか?

なんかラスト前のあのシーンには狂気を感じました。
「公平」の取る行動に横やり入れてきたので、てっきりというか当然「あえか」の純粋な優しさで…ていう当然の流れかと思ったら二人ともイカれてた

あれは…どうなんだろう。非常に後味が悪かった。
その後、二人は自主退学、南条もおかしくなってる、主人公はまた再受験の用意…後味悪かったな

それなら↑での南条を中途半端な状態にせずに、最後まで…ていたほうが話的には良かったのでは?とか思った。1つの共通の罪を背負って2人で生きて行く…とか

そんな感じで最後がちょっとモヤモヤした。

でも主人公的にはしっかり自己解決したみたいで良かった。
今作はヒロインの抱える「問題」もあるけども、主人公的にも一つ「問題」があるんだと思う。

「あらすじ」にも書かれていますが

自分が「何者でもない」ことについて悩んでいる。

それを限りなく透明に近くてブルーなとも表現したり、作中に幻聴なども出てきますが、決まったレールの上をそのまま流され続けている自分、何も考えずに傍観する自分

そういう何もない…限りなく透明に近い自分が「何者でもない自分という存在なる」というのが、もうひとつのテーマみたいなもんすかね

あと義理の家族との問題も↑に含まれてる感じでしたね

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最後に…この長さのシナリオにしてはエロエロするシーン頑張ってます。
「あえか」だけで4度も!

物語上は重要になってくる事なんですが、ゲーム開始前の印象からするとちょっと以外でした。ビックリ

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